さっさと結婚しろ

生きるのがつらいなりきり趣味の30歳女性が結婚するまで書くブログ。婚活しろ。

長い手紙の一通

じゃあ言うけどあの時結婚しないほうがいいよって言ったら、私はあなたの人生に責任が取れるのかな。結婚して欲しくないから結婚しないほうがいいよって言うのはあまりにも無責任だったんじゃないかなって思う。
だから私にできるのは迷っているあなたの背中を押すことだけだったんだ。
その割に今もこうしてあなたのことを思ったりするんだ。
良い友達であろうと思ったりするけど、あの時やっぱり背中を押してよかったんだろうと、そう思ったりするけど、だけど同じ性別に生まれていたらなあってあなたが昔言った言葉を今でも子供みたいに反芻してありもしないもう一つの人生に思いを馳せたりする夜があるの。
なんてあなたに聞かせたところでどうしようもないことだけれどね。
私は母親にちゃんと愛されたと言う気持ちがしていなくて、だけど母は母なりに私にいろんなことを学ばせていろんな選択肢を取れるようにしてくれたんだと思う。
それは純粋に感謝しているし、人間みんな理想のように生きられるならそんなに楽な事はないだろうなと思う。
誰もがみんな苦しみながら悩みながら、それでも最適だろうと思う正解をつかんで生きていっている。
またその中で私はあなたがとても愛されている人間で、人のことを愛するのにためらわず、次々に人の良いところを好きになる素晴らしい所を持った人間なんだと思っていた。
あなたに比べて恋の訪れは遅かったし、人を好きになると言う事、それが一体どういう意味を持つものなのか理解するのは遅かったと思う。
だけどあなたに会えたことで、私は満たされなかった一部分をあなたで満たすことを覚えた。
私はいろんな人と関わって、いろんなことを学んでいく人間になるとなんとなく自分で思っていた。
札幌っていう小さなところで死ぬつもりもなかったけど、今でもあなたのことを考えるとなんとなく胸の中がきゅっとすることがあります。
これはけして恋ではないし、あなたと結婚する未来なんて言うものはもう二度と訪れないと言うことももちろんわかっています。
だけど私の言葉を好きだと言ってくれるあなたの言葉がとっても好きです。

私はたくさん本を書き、その中にあなたと言う女の子はたくさん姿を変えて出てくるんでしょう。
あなたが自分だと思わないような女の子も実はあなたのことを思って書いた子かもしれない。
私はただただ、そういうふうにあなたのことをとても大切に思いながら、自分の世界や物語と言うものを少しずつ世間に発信し残していくでしょう。
それを緩やかに見守ってくれたらとても嬉しいなぁと思います。

長い手紙の一通